2025年03月02日

金屏風 核兵器禁止条約第3回締約国会議会場 米ニューヨークへ 

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ビキニ事件から昨日の3月1日で71年です。そして今朝、私の絵が、しっかりゆっくりはじめてNHKに映っていました。改めて関係していただいた全てのみなさまに感謝していた日でした。田中美穂さんの、伝わってつながる、叶える行動力に感動しました。見習いたい思いでした。サーロー節子さんの、祈っていても世界は変わらない。具体的に一人ひとりが行動すること、そんな若い方への言葉が印象的でした。

「ビキニ事件」で被害を受けた漁船の屏風絵を制作してきましたが、その絵たちが、米ニューヨークの国連本部で開かれる核兵器禁止条約第3回締約国会議会場にて、明日には作品の搬入が行われ、明後日から国連総会ビルの地下にあるスペースで展示が紹介されるとの事です。

第五福竜丸展示館での私の個展の中、金屏風のコーナーをご覧いただいた高垣慶太さんに声をかけて頂き、夢の実現が叶えられようとしております。

金屏風の中の、太陽でもあり、ビキニの水爆でもある表現なのだけれども、広島長崎の原爆でもあると言うような、見た方がいろいろなイメージで、それぞれが違う感じ方で絵を感じ取ってほしいと言いました。船は強く多様に光をうけ放つ漁師さんの叫び、いのちの叫びであること、その命は美しいから美しく強い輝きを放つように描いた、多様に傷つけられ言えなくされてきた立場の命たちの叫びを船が先をぐっと上に上げて、核なき世界へ向かっているって言うような、偽物の太陽の方ではなく、本物の、上にある太陽を示し、核なき世界へ向かって航海しています。黒い鳥影は、マグロをついばむカラスでもありながら、核実験をすることで恩恵を受けている黒い商人の隠喩あったり、たくさんのお金を得ている権力者の象徴でもあります。

私はブラック企業に15年勤め、自分のひどい労働環境で物扱いされてきました。福島原発事故3.11後、福島で殺されていく商品価値がないからと殺される動物と社畜の自分を共鳴し、福島を描き、広島長崎、第五福竜丸を描く経過がありました。
一市民が、ステイタスもない、小さな声の作者が描いた絵であるという、持たざる者の表現としても、ご覧頂きたい思いです。

命まで奪われ、これ以上ないほどに身体精神が傷ついても言えなくさせられている今、命が物扱いされていた自分の自画像としても他人事ではないから、強く共鳴し、第五福竜丸や他の船を描いた。また、絵で語り継ぐ絵描きだと、意識し始めています。語り部の皆さんに直接聞く機会はなくても、語り継ぎ部の市田真理さんやたくさんの第五福竜丸で出会ったボランティアさんの皆さんに、福竜丸以外の漁師の方もも被災した話をお聞きでき、語り継ぎ部の方たちの話を聞いて、描いたのです。そして、第五福竜丸の、第五福竜丸以外の船を描いた、その叫びを金屏風ーこれは直接聞いてなくても継承してゆける未来を、もがきあがき、模索している、新たなる表現になるんじゃないかと思いました。こんなもんじゃないのではないか、金屏風の命が叫ぶ、収まりきらない叫びーであろうと想像し創造する、というように、船の漁師さんが全員ガンになったり、歯が全部なくなる、全員ガンなど、病状の表をつくり、描いてゆく姿勢を今、し始めています。

日本政府は核兵器禁止条約の絵がギラギラと、生きていたんだと知り、改めてほしい。人権、人間の尊厳の光をギラギラと表現してほしい。船に隠喩された命の思いを、言葉を超えて届けられたら、そしてつながりあってゆけたらと改めて思いました。

そこで、被爆し被災したと言う船のことも描く時も、福竜丸に行ってスケッチしたり、船を見た記憶をもとにそこなんじゃないかと想像したり、資料だけじゃなくて、そこに第五福竜丸があり、存在している。だから強く描く事ができました。そこに残されて保存されていると言うその大切なこと、そこからイマジネーションを頂けた。大切なことでした。

今日、焼津から戻り、改めて絵を描いてゆきたいと思う本日でした。




posted by 若菜 at 20:57| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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