11月前半に、藤沢の中学校で、絵を展示しながら、職業講演会をする予定です。私の画家としての職業選択、具体的にどのような仕事なのか、画家として伝えたいこと、中学生にしておいた方が良いことなどを伝えます。
はじまりは、H先生の息子さんの宿題でした。こんな質問にお応えし、講演会が決まりました。
1 画家になろうと思ったのはなぜですか?
小学生の頃から、「自由な画家」になりたいと思っていました。文集にも書きました。絵を描く事が好きでしたし、働かされ、縛られるような感覚ではない、自由な生き方の職業を選びたいと思ったからです。
2 具体的にどのようなことをしているのですか?
東京や地元の自分の常設展示ギャラリーが片瀬山にあるので、一年に4.5回個展をし、お客様に絵を観てもらいます。9mや15mの長さなど、とくに大きいものは、見る人にメッセージをとどけたり、その人だけの物語をつくって貰えたり、絵と対話して貰えたりしています。また、小さい絵を購入したりします。
時にはイベントをします。ギャラリートークでは絵と一緒に言葉で解説し、誰かの生き方を変える事もあります。
本の挿絵や表紙絵、新聞の連載小説の挿絵、映画を絵画にする、映画のパンフレットを描くなど、誰かの創作した作品を絵にする、コラボするような仕事もします。
3 絵画にどのような工夫をしていますか?
「和紙をちぎって、絵自体が生き物のように有機的にしたり、穴をあけて、自分の奨学金貧乏であり、氷河期世代である私の派遣人生や、ブラック企業時代にあいた心身の穴をふくめ、表現したりしています。子どもを産みたくない心の穴にも向き合うように、自分の人生の傷と、福島や広島、長崎や沖縄、新潟など、傷つけられた方を取材し、自分の絵、そのもの自体と重ねあうように、けれども負けない、希望はあると光を探すように、絵と向き合って、工夫して作品をつくっています。
三次元を二次元にする魔法をかけている事を自覚し、絵の向こうがわに見た方が行けるような工夫をしています。毎日描き、模索し、発見する仕事です。」
今朝、私の常設ギャラリーエスポアールを、プラスα、藤沢市の中学生の職業体験の展示会場にしてもらえたらいいなと思いつきました。
ところで、最近は2024年カレンダー制作に追われていました。今年は4種類作りました。絵は売れないので、カレンダーを売って生きています・・なんて、正直に言ってはいけないと原稿を書き直しつつ。「完売画家」を拝読、違う立場の画家についても学びつつ。職業 画家・・絵描きなら言えるけど、「画家」って、なんだか気がひけるのでした。
