2021年01月20日

丸木美術館での個展 メッセージと在館日のお知らせ

原爆の図・丸木美術館での個展へのお知らせと思い、ご案内をお手紙にさせて頂きました。在館日も書いてあります。長くて申し訳ありません。

ー丸木美術館「はじまりのはじまり 山内若菜展」への思い メッセージー

10年。  私は何が出来るか、絵描きとして何か動きたい心から始まった10年でした。
2018年の福島市や2019年の伊達市での個展時は毎週のように通い、取材では四季ごとに通いお正月は毎年、浪江町や飯舘村、浜通りで過ごしてきました。放射能が舞い、今はコロナも舞うかもしれない。マスクは二重の意味となり、福島では「おかしなマスク関東人」だったことが、今はおかしくなくなってしまいました。
忘れないように描きたかった。浜通りに住む動物たちが苦しみ、足がガクガク震えて死ぬ様を、母馬が流産し子どもが黒い様を。死んだ馬の子アジサイを抱きながら、飯舘村の牧場主と美和さんが泣く様を。次々と牛 が死に、お墓に死骸が溢れ、浪江町の希望の牧場・吉澤さんがやる気をなくす様を。
通いながら、2018年から福島の少女が気になり、福島市や伊達市での個展を経て、コロナ禍のなか 2020年には、「牧場 放」をタイトル通りギャルリー東京ユマニテで放ちました。色を放ち、死を放つ。  原点の「牧場」を、ずっと描き続け福島に通うなかから、自分の描きたいものが変わってきました。福島では動物たちもたくさん被ばくした事、野生動物や植物の異変、その苦しみを忘れないようにという思いとともに、 ファンタジーに、自分の考えや理想を込めて念じるように描くようになってきました。自然と人との共存、動物を相手に自然の中に生きるすばらしさを含めて、死者や追いやられた立場からの真実を、絵から発見していくような流れになってきました。  広島では、夜の揺れる川から、かかるイサムノグチの橋「逝く」から、鬼火を、刻に映りこみ揺れる光を発見しました。
もしも絵を観てもらえたならば、絵の向こう側を見て揺れて欲しい。新しい作品群「刻の川 揺」はそんな希望を抱きながら描いたとも感じています。広島の取材では、すぐ隣に原爆のあとがありました。消えない疑問。「原爆が落ちた国でなぜ、原発事故が起きたのだろう」。沖縄に行けば人が鎖になって闘い私も鎖になった。韓国の済州島では赤狩りの歴史を共有し韓国の友人と日本のみんなで一つの絵を描いた。個展でご縁のあったロシアのハバロフスクの美術館やギャラリーでは、シベリア抑留の悲劇の歴史を伝えて欲しいという様々な方の思いを継承しました。平和活動し、絵をかかげて市民運動に参加しながら描くなかで、わいてくる思い。「根底には同じ問題が潜んでいないだろうか。」
そう、命よりだいじなものがあるだろうか、という思いです。
牧場の作品は芸術鑑賞授業の展示作品として全国の中学校を回りました。忌憚のない中学生たちの意見は新たな筆となって牧場絵巻にたくさんの命を見えるように加筆してゆきました。まず動き、まず見て描き、たいせつな出会いのなかから生まれた絵たち。私は絵を描く事しかできない人で、絵も手垢感のある、亀裂がある穴のあいた絵ですが、いつか「命」を、絵の向こう側を、感じ取ってもらいたいと希望を持っております。

丸木美術館と合わせて埼玉県の古民家ギャラリーかぐやでも小品展を土日のみですが同時開催します。こちらは毎年、「原発いらない秩父人のカレンダー」展に参加してきたギャラリーさんであり、もやい展は東京で、こちらはグループ展で旧作の「牧場」を展示します。

わたしの今の絵もまた、2016年の丸木美術館での展示から始まったと言えます。核兵器禁止条約がこの1月22日に発効された2週間後にはじまるこの年、10年の節目のこの時の「はじまりのはじまり」。はじまって、またここからはじまりたいと思います。

山内若菜

丸木美術館のHP記事のお知らせ
丸木美術館HP https://marukigallery.jp/3913/  
このような文章で掲載されております。

「山内若菜展 はじまりのはじまり

東日本大震災・福島第一原発事故10周年という節目にあたり、精力的に福島県内の牧場を取材し、最近は広島にも足を運んで原爆の痕跡を取材している山内若菜の個展を開催します。

 和紙の上に墨や絵具を多層的に塗り重ね、時には布で画面を拭き取り、洗い流し、紙やすりで削り取るという作業を繰り返す彼女の画面は、複雑なマチエールを作り出し、時代に翻弄される「小さき者」を描き出します。

 近年、社会的価値観の変革をうながす芸術活動の重要性が国際的に注目されていますが、山内若菜の献身的な情熱は、地下水脈のように流れ続けてきた社会的主題の絵画の歴史を継承しつつ、現代にふさわしい新たな絵画の地平を拓いています。

悲しみを抱えて希望の未来に踏み出す「はじまりのはじまり」をご覧ください。」

土日は大抵おりますので、お車でお越しの方は、土日開催の古民家ギャラリーかぐやさんの小品展も、ご覧いただければと思います。コロナ禍の状況で変化するかもしれませんが、11時〜16時まで在廊いたします。日にちはこちらです。

丸木美術館 山内若菜在館日のお知らせ

2月
6日(土)7日(日)
13(土)14日(日)
27(土)28日(日)

3月
6日(土)7日(日)
11日(木)12日(金)
13日(土)14日(日)
20日(土)21日(日)
27日(土)28日(日)

4月
3日(土)4日(日)
9日(金)10日(土)

もやい展 会場在廊日のお知らせ
4月1日(木)初日、8日(木)最終日

山内若菜連絡先(その他の日は、平日は難しいのですが、ご相談いただければ幸いです)


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posted by 若菜 at 18:29| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする